今日の原油は8/31

8月31日の記事
原油市場
 昨夜のNY原油は、ドル高やNYダウ安に圧迫されて下落。NY原油は、8月19日に48.75ドルまで上昇しましたが、その後はじり安基調となっております。一方、東京原油は、8月23日に2万9030円まで下落しましたが、その後はじり高基調となっております。先週末のイエレンFRB議長やフィッシャーFRB副議長講演を受けて米国利上げ観測が高まっており、それを受けてドル高&円安が進んでおります。ドル高は、ドル建て銘柄であるNY原油を圧迫することになります。その一方で、円安は、円建て銘柄である東京原油の換算値を上昇させます。今週末発表の米雇用統計が良好な内容となれば、米国の利上げ観測が更に高まることも考えられます。今週末に発表される米雇用統計の非農業部門雇用者数は、前月発表値の25.5万人増に対して18万人増予想となっております。8月の非農業部門雇用者数に対する市場予想平均が過去2年間の平均を5万人ほど下回ることから、今回の発表が市場予想平均を上回る可能性もありそうです。
今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油が92万バレル増予想に対して94万バレル増、ガソリンが120万バレル減予想に対して160万バレル減、ディスティレートが15万バレル減予想に対して300万バレル増となり、クッシング原油は62万バレル減でした。
NY原油におけるファンドの買い越し枚数は、8月2日時点で26万7192枚まで減少しましたが、その後の3週間で35万3744枚まで約32%も買い越し枚数が急増しました。それにより、5月17日に記録した過去最高の買い越し枚数まであと1万5025枚まで迫りました。また、NY原油オプション取引におけるファンドの買い越し枚数は、8月23日時点で前週比8万8924枚増の24万1196枚となり、過去最高の買い越し枚数となりました。増産凍結協議の開催決定を受けてファンドの買い越し枚数が3週連続で大幅増加となりました。しかし、イラクやイランが増産凍結に対して難色を示しており、増産凍結協議に対して不透明感も出てきた模様。しばらくは、膨らみ過ぎたファンドの買い越しポジションの玉整理が進むと考えるべきかもしれません。